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2022/02/06 ,

紙製ハンガー、脱プラと森林整備の一石二鳥 甲府のNPOが販売へ

紙製ハンガー、脱プラと森林整備の一石二鳥 甲府のNPOが販売へ

 プラスチック製品の削減に取り組む、甲府市のNPO法人・マイプラ対策室が、山梨県産木材で製造した紙製ハンガーを開発、販売に乗り出した。コンビニやホテルで無料提供されるスプーンや歯ブラシなど使い捨てプラスチック製品の4月からの有料化の動きを先取りしたもので、脱プラと森林整備を促進することで環境保全に貢献する一石二鳥の試みだ。【山本悟】
 同市の紙卸会社や昭和町の印刷会社など4社が2018年に設立した「マイプラ対策室」は、森林の適正管理を証明する国際認証「FSC認証」を取得した国内最大の認証林である県有林(14万3000ヘクタール)から切り出された木材を活用し、水につけてもふやけにくい紙ストローを開発するなどプラスチック製品の代替となる紙製品の普及に取り組んでいる。
 新たに開発したのは、長さ約30センチのハンガーと、タンスのパイプ棒につり下げるS字形フック。ともに紙の厚さは3ミリで21年11月に試作品を完成させ、12月から東京、神奈川のホテルやクリーニング店などに売り込んでいる。絵柄やデザインは顧客の要望に応じる。注文の動向を見て価格を決め、4月からの一般販売を目指している。すでに県内に複数のチェーン店を持つドラッグストアが店頭販売する意向を示しているという。
 使い捨てプラスチック製品については、4月に施行されるプラスチック資源循環促進法で、年間5トン以上使う事業者に削減を義務化。フォークやスプーン、ヘアブラシ、ハンガーなどスーパーやホテル、クリーニング店で提供される12品目を対象に、有料化や再利用などの対応を求めている。
 そこで、対象となる事業者や一般客に売り込もうと、販路を開拓中だ。県が21年11月に甲府市内で開いたFSC認証材の製品展示会に試作品を出品したところ、「思っていたより頑丈だ」「軽いし使ってみたい」などとの声が寄せられ好評だったという。
 今後は、12品目の紙製や木製の代替品を順次開発していく計画で、藤原行雄理事長は「暮らしの中から地域や地球の環境を守る製品を広めていきたい」と話す。問い合わせは同NPO事務局(055・288・8313)。

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