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2025/12/11 , ,

大好きな小海線が赤字の危機 大人顔負けの写真で魅力伝える14歳

大好きな小海線が赤字の危機 大人顔負けの写真で魅力伝える14歳

 JR小海線の魅力を知ってほしい--。山梨県北杜市立高根中2年の長尾風樹(ふうじゅ)さん(14)が同市大泉町谷戸の「泉温泉健康センター」で写真展を開催している。将来を担う中学生が地域活性化に動き出したことは、大人たちに刺激を与えそうだ。
 小海線は小淵沢駅(山梨県北杜市)と小諸駅(長野県小諸市)を結び、JR線で最も標高が高い地点(1375メートル)を通る高原鉄道だ。沿線には、名峰の八ケ岳、アニメ映画「名探偵コナン」の舞台になった国立天文台野辺山宇宙電波観測所(長野県南牧村)など多くの名所がある。一方で、人口減などによって日常的な利用者数は減少傾向にあり、一部区間では多額の赤字を抱えている。「鉄オタ歴12年」という長尾さんは、小海線が廃線になりかねないと危機感を強め、自身初の個展開催にいたった。
 展示されているのは、小海線が地域に根付いていることを印象づける作品約30点だ。桜や雪景色など四季折々の風景を走る電車はもちろん、踏切を渡る乗客の姿、地元名産のレタス畑などが来場者の胸を打つ。また、秘境の雰囲気が漂う佐久広瀬駅(長野県南牧村)で列車を待つ家族の写真はコンテストで入賞した力作だ。
 電車好きになったのは幼少期に鉄道ジオラマを見たことがきっかけだった。横浜市から北杜市に移住して1年後の2023年、市内のJR清里駅でイベントの一環で開催されていた写真教室に参加し、本格的に撮影を始めた。休日を利用し、一眼レフを片手に小海線の風景を追い続けている。作品の一部をポストカードにして販売していたところ、「写真展をやってはどうか」と声をかけられたという。
 長尾さんは「今年は全線開通から90年の節目。魅力的な鉄道であることが観光客だけでなく地元の人々に浸透するように、撮り続けていきたい」と話す。
 23日まで。無料。【田中泰義】

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