甲府市の老舗ホテル「古名屋」は、山梨県富士河口湖町にプールを備えたグランピング施設を6日に開業する。一棟貸しのヴィラやドームテントなど4タイプ計16棟を、約8000平方メートルの敷地に配した。価格は1人1泊3万〜5万円（食事付き）を予定。富士北麓エリアに増えているインバウンド（訪日外国人）客を積極的に取り込む。
施設名は「AWAUMI（あわうみ）」。全棟に温泉、サウナルーム、全天候型のバーベキュー施設を備える。1棟の定員は5人または6人。富士急行線河口湖駅から徒歩15分の立地で「電車で訪れるインバウンド客も利用しやすい」（古名屋の伴野公亮社長）という。投資額は約12億円。年間3億円の売上高を目指すという。
古名屋は甲府市街地で都市型ホテルを経営しており、顧客層はビジネスやブライダルが中心。伴野社長は「ブライダル市場は縮小傾向にあり、富士五湖エリアで成長が見込める観光客需要を新たに取り込んでいく」と話す。
同社は2022年9月に山梨県山中湖村の湖畔でトレーラーハウス型施設を使ったグランピング事業を始めた。AWAUMIは、より高級リゾート感を高めた施設として消費単価の高い顧客の利用を見込んでいる。
