革靴がワニ形の「かわにぐつ」、欄間からウルトラマンと怪獣が浮かび上がる「ウルト欄間」……。富士川・切り絵の森美術館(山梨県身延町)の企画展「紙わざ大賞展inやまなし」で、独創性と技巧に富んだ紙の造形作品たちもコロナ禍の収束を願っている。いまは臨時休館中だが、再開を心待ちに。一部を紙面で紹介する。
作品は約80点。静岡県島田市の市民グループによって1991年に始まり、これまで29回開かれてきた「紙わざ大賞」の歴代受賞作などだ。第24回は巡回展が同美術館で催され、好評だったことから大賞展を企画。7月10日から9月26日までの会期で始まったが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、8月に臨時休館となった。
作品の中には、段ボール箱側面の穴からのぞくとパリ・セーヌ川の風景が広がる「風景の宅配便」、スーパーに並ぶカイワレダイコンのパックを再現した「フェイクかいわれ・1パック39円」も。いずれも技が巧みで、遊び心も満載だ。
富士川・切り絵の森美術館は富士川クラフトパーク内にある。再開時期などの問い合わせは美術館(0556・62・4500)へ。(岩城興)