山梨県がまとめた2021年上半期(1~6月)の宿泊旅行統計調査(速報値)によると、県内の延べ宿泊者数は164万5400人と前年同期(確定値で175万6900人)に比べ6.3%減った。現在の手法で統計を取り始めた11年以降で最少となった。
3~6月は新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ20年の同時期を上回った。特に5月は20年に大きく落ち込んだため、21年は4.3倍に増えたが、1~2月は20年の3割程度にとどまり、上半期全体では最少だった20年をさらに下回った。
県観光文化政策課は「3月以降もコロナ前ほど回復しておらず、1~2月の落ち込みの影響が大きかった」と分析。県が8月6日から観光目的での来県自粛を要請し、県民にも不要不急の移動自粛を求め、県民限定の宿泊割引きの新規受け付けを停止していることから、「8月以降は厳しい状態が続くとみている」(同課)という。
一方、21年6月単月の延べ宿泊者数(速報値)は28万6600人で、20年6月に比べ95%増えた。ただし、コロナ前の19年6月(62万5200人)に比べると54%減っている。