お客様の顔が見える商売へ
やさしいSTP分析ではじめる“山梨らしいブランディング”
こんにちは、白井秀典です。
「STP分析」と聞いて、「それって何?」と感じる方も多いかもしれません。でも大丈夫。今日は山梨でがんばる小さな会社やお店の方にもわかりやすく、「お客様に選ばれるヒント」としてご紹介します。
目次
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STP分析ってなに?
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山梨に合った考え方
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3つのステップで整理してみよう
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STP分析がもたらす変化
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明日の一歩につながるヒント
1. STP分析ってなに?
STPとは、商売の「お客様を見つけて、絞って、伝える」ための考え方です。以下の3つの頭文字から来ています。
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S=セグメンテーション(分ける)
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T=ターゲティング(決める)
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P=ポジショニング(違いを伝える)
つまり、「誰に向けて、どんな価値を届けたいか」を考える道具なんです。
2. 山梨に合った考え方
山梨のように人口が限られた地域では、都会のような「広く売る商売」より、「誰に届けるか」を絞った方がうまくいきます。
たとえば、
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地元の高齢者にやさしいパン屋さん
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子育て世代のための時短お弁当屋さん
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移住者向けの地元コミュニティカフェ
こうした「小さくて深い商売」が、山梨のマーケティングやブランディングにぴったりなんです。
3. 3つのステップで整理してみよう
ステップ1:セグメンテーション(分ける)
まずは「お客様をどんな軸で分けられるか」を考えます。
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年齢(若者、高齢者など)
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暮らし方(子育て中、単身者など)
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働き方(会社員、農家、自営業など)
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地域(甲府市、韮崎市、富士五湖周辺など)
紙に書き出してみると、「そういえばあのお客さん、〇〇だったな」と見えてきます。
ステップ2:ターゲティング(決める)
分けた中で、「誰に一番喜ばれそうか」を選びます。
ポイントは、「売りやすさ」よりも「共感されやすさ」。
たとえば、「高齢者×甲府の住宅街×ひとり暮らし」など、具体的になるほど、商売もやさしくなります。
ステップ3:ポジショニング(違いを伝える)
「自分の商売が、その人にとって、どんな意味があるか」を整理します。
例:
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「安い」ではなく「ムダな出費をしなくて済む」
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「地元野菜使用」ではなく「孫にも安心して食べさせられる」
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「古民家カフェ」ではなく「ひとりでもホッとできる場所」
言葉を変えるだけで、伝わり方が大きく変わります。
4. STP分析がもたらす変化
① 迷いが減る
商品づくり、広告、値段決め…すべての判断がスムーズになります。
② 伝えたいことが届く
「なんとなく伝えてたこと」が、「この人に、こう伝えたい」に変わります。
③ 山梨らしい魅力が見えてくる
東京と同じやり方をするのではなく、「自分たちにしかできない商売」が見えてきます。
5. 明日の一歩につながるヒント
今日からでも、できることがあります。
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いまのお客様を思い出して、ノートに分けてみる
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その中で「一番喜ばれている人は誰か」を考える
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自社の商品やサービスが、その人にとってどんな価値があるか言葉にしてみる
この3ステップで、自社の“らしさ”が自然と浮かび上がります。
まとめ:山梨に根ざした“好きになられる商売”へ
STP分析は、決してかたい理論ではありません。「お客様を思い出しながら、自分の商売を見つめ直す」やさしい道具です。
山梨という土地の特性を活かし、「あなたの想い」がちゃんと届くブランディングへ。
これが、きっかけデザイン研究所として、私が山梨のマーケティングで一番大事にしていることです。
白井秀典
きっかけデザイン研究所代表/マーケティングプランナー