
富士山の山梨県側登山道「吉田ルート」の5合目に県が常設する規制ゲートが13日、報道陣に公開された。信仰の山の入り口として「鳥居」をデザインに取り入れ、関所の雰囲気を持たせた。県は昨夏に入山規制を導入し、仮設ゲートで対応していた。
県によると、常設ゲートは9日に完成した。耐久性のある鉄骨造りで、幅約8メートル、扉の高さ約2・3メートル。周辺の環境に配慮して茶色を基調とした。建設費は約1500万円で、昨夏の通行料収入を充てた。
同ルートは7月1日に開山し、県は通行料として1人4000円を徴収。午後2時~午前3時はゲートを閉め、山小屋宿泊者や下山者以外の通行を制限する。通行料は予約システムで事前決済できる。
県の三枝徹・富士山観光振興監は「登山に適した装備品を用意し、登山のルールをしっかり守って唯一無二の価値を持つ富士山を楽しんでほしい」と呼びかけた。【野田樹】