富士山と五重塔の眺望が人気の「新倉山浅間公園」(富士吉田市)の展望デッキが拡張工事を終え、一般開放された。混雑緩和や景観向上のため、広さは以前の約5倍に。コロナ後を見据えた観光振興の追い風として、関係者の間では期待が高まっている。
展望デッキはコロナ禍以前には年間50万人が訪れていた市内随一の観光地。一方、手狭なため桜の開花時期には3時間待ちの行列ができるなどの課題もあった。
市が昨年1月までにクラウドファンディング型のふるさと納税で拡張工事のための寄付を募ったところ、全国の8652人から目標額の4倍を超える4億1250万円が集まった。
展望デッキは面積126平方メートル。写真撮影に配慮し、段差が設けられている。工費は1億3000万円で、残りの寄付金は公園内の遊歩道整備などに使われるという。1日の記念式典で堀内茂市長は、「日本を象徴する素晴らしい景色。多くの方に寄付をいただいたことに感謝したい」と話した。