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2021/08/05

学び直し、再び社会に 山梨大に女性サポートプログラム

学び直し、再び社会に 山梨大に女性サポートプログラム

 結婚や子育てなどで仕事を辞めた女性などが、再び社会に出るのをサポートするプログラムが山梨大学にある。4年目を迎えるが、これまでにこのコースを受けた約30人のなかには、人生を見つめ直し、一度家庭に入りながら政治の道を志したり、引きこもりを解消して就職したりする人もいる。
 「女性のためのインターンシップ型ステップアッププログラム」は、9月から来年3月までの半年間、山梨大学甲府キャンパスで学ぶ。ライフプランを考えたり、ビジネスマナーを学んで職場で実習したりする。今年から県の委託事業になったため、今年については受講料は無料だ。
 子育てをしている中、社会から取り残されたような気持ちになる人もいる。人それぞれの人生を送るため学び直そうというものだ。
 コーディネーターを務める人材派遣会社「アンサーノックス」の社長渡辺郁さん(50)は、「女性はこうあるべきだとがんじがらめになっている人の、呪縛が外れていく」と話す。
 一昨年、このコースに参加した若尾彰子さん(32)は、保健師をしていたが二人目の子供を出産して退職。子育てに専念するのが当たり前と思いながらも、自分の望むキャリアが築けないと不満を感じていた。娘が生まれた時には、自分の感じた理不尽さを娘も感じ、色々と諦めて生きていくのだろうかと思うと涙が出たという。
 そんな時、このコースの募集を見て応募。半年間のコースがきっかけで、自分も変えられると考えるようになった。「あの人は好き勝手にして」と言われるのが怖かったが、色々な生き方があると気づいた。今は、パートタイムの看護師として週3日間働く。政治に若い女性の声を伝えたいと考えるようになり、政治の道に進むことも考えているという。
 村松美希さん(27)は、中学生の時から不登校になり、10年ほど家に引きこもっていた。通信制の大学は卒業したものの、社会で働くのが難しかった。このコースを新聞広告で見つけ、自分の人生を自分で決められるようにしたいと考えた。「私も何とかなるかもしれないと思うようになった」と言う。今は人材派遣会社に就職し、営業の仕事をする。
 入校面談は、8月19日から24日まで。出願期間は8月6日まで(消印有効)。定員は20人だ。問い合わせ先は、山梨大学地域人材養成センター支援課内「ステップアッププログラム」事務局の055・220・8129へ。(平山亜理)

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