大人に代わって家族の介護などに携わる子ども、いわゆるヤングケアラーについて実態を初めて調査した結果がまとまった。ヤングケアラーに当たる可能性がある県内の小中高校生は約6%にあたる2400人余りいるという。県はヤングケアラーの実態を把握し支援するため7月~8月にかけて、県内の小学6年生と中高生約5万3千人を対象に初の調査を実施した。この結果、回答のあった約4万人のうち世話をする家族が「いる」と答えた児童・生徒は全体の6.1%の2437人だった。内訳は小学生が5.8%、中学生が8.1%、高校生が3.6%だった。自分がヤングケアラーに当てはまると答えたのは全回答者の1.5%にあたる595人だった。一方で回答を寄せた児童・生徒の6割以上はヤングケアラーという言葉を「聞いたことがない」と答え、潜在的な該当者も少なくないとみられる。世話をする家族が「いる」と回答した子どものうち、その頻度は「ほぼ毎日」がもっとも多い28%で、「週1、2回」「週3~5回」がその後に続いた。また、平日に家族の世話に費やす時間が1日当たり「7時間以上」と答えた児童・生徒も3.7%った。世話をしている対象は「きょうだい」が最も多く、祖父母、父母がその後に続いている。家族の世話に関して誰かに相談したことが「ある」と答えたのは12.4%だった。県は9月県議会にヤングケアラーの支援や相談体制を強化する予算案を提出する。
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