静岡県は8月末に中部横断自動車道の静岡―山梨間が全線開通したことを受け、山梨、長野両県からの修学旅行を含む教育旅行の誘致を強化する。両県の教育関係者や旅行業者を対象としたオンラインの説明会を9月中旬に開き、高速道路で訪問することができる観光資源などを紹介する。
今回の取り組みは静岡、山梨、長野、新潟の4県が新型コロナウイルス禍の影響を受ける地域経済の活性化をはかる連携策の一環だ。説明会は16日が長野県、17日は山梨県を対象に実施し、小中学校や特別支援学校の関係者らに参加を促す。静岡県内の旅行誘致に取り組む団体が、教育旅行に適した自然、歴史、文化、産業をテーマにしたスポットを説明する。教育旅行への助成制度の紹介も予定している。
中部横断道の開通により、周辺の自治体からは富士山などを中心とした観光振興を期待する声が強い。静岡県は東京都など首都圏に比べ新型コロナの感染者数が比較的少ない。県内への教育旅行を近隣県から活発化させることで、地域経済の回復に役立てる。