リニア駅の周辺整備で、甲府市が、駅に隣接するエリアの一部を購入する方向で調整していることが分かった。これまで一線を引いていた、リニア駅前の開発に乗り出すとみられ駅周辺整備は今後新しい局面を迎えそうだ。複数の関係者によると、甲府市は、甲府市大津町のリニア駅南側の土地10.5ヘクタールについて、県と分け合う形で購入面積などを協議していく方針で、市は近く地権者や地元住民に説明し理解を求めていくという。駅南側の整備を巡っては、これまで県が地権者らに説明するなど主導して検討を進めていた。県は甲府市に対しては「関与を高めるよう」求めていた。甲府市による土地の購入が実現すれば、今後、不透明だった県と市の役割りが整理され、リニア駅前開発が少なからず前進するとみられる。ただ、これまでリニア駅周辺整備の対応を巡り、市と距離を置く地権者もいるため、「市の土地の購入に同意が得られるかは流動的」との見方もあり、今後の市の対応が注目される。
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