峡南地域の夏の風物詩「南部の火祭り」(同実行委主催)が15日、南部町の富士川河川敷で開かれた。富士川の両岸に並べた108基の円すい形のまきに一斉点火する「百八たい」が行われると、炎が赤く川面を照らし、会場は幻想的な空間に包まれた。 南部の火祭りは2019年は台風19号、20、21年は新型コロナの影響で中止となっていて4年ぶりの開催。恒例の「投げ松明」や「大松明」は取りやめた。有料観覧席を設けず、地元住民や帰省客向けに開催した。 南部の火祭りは江戸時代が起源とされる伝統行事で、盆の送り火や川供養の奇祭として知られている。 一方、「百八たい」が行われた後、火の粉が枯れ草に燃え移った。この影響で、祭りの終わりに打ち上げる予定だった数千発の花火は中止となった。
108基の炎、川面照らす 南部の火祭り(山梨日日新聞)