甲府市若松町の「おかめ
麹(こうじ)
」で、麹の生産が最盛期を迎えている。19日には甘い香りの湯気が立ち上る工房で、職人が手作業で麹造りに追われていた。
大釜でふかした国産の新米や麦を麻布に広げて冷ますと、職人らが種麹を丁寧に混ぜ込んでいった。その後、「
室(むろ)
」と呼ばれる高温多湿に保った小部屋で1日熟成。大正時代から受け継がれている杉で作った木箱に敷き詰め、さらに2日寝かせるとできあがる。
完成した麹はそのまま販売されるほか、みそや塩麹、甘酒のもとなどに加工されるという。
鶴田文雄社長は「米粒一つ一つに職人の手が入るので甘みが増し、香りも高い。ぜひ家でみそを手作りしてみてほしい」と話していた。