「宇治川の鵜飼(うかい)」を主催する京都府の宇治市観光協会は、従来のような追い綱を付けず、放ったウが魚を取り鵜匠の元に戻る「放ち鵜飼」を今春から始める予定だ。北杜市出身の鈴木奈緒美さん(27)=宇治市=は放ち鵜飼専任の鵜匠見習いとして、宇治で生まれた人工ふ化のウ「ウッティー」たちのトレーニングに励んでいる。【鈴木健太郎】
同協会は2014年、国内で初めてウミウの人工ふ化に成功。以後、毎年のようにウッティーが誕生した。4年目の17年、ウッティーの飼育員として宇治に来たのが鈴木さん。日々、ウの世話をしながら、新しいウッティーの誕生にも立ち会った。放ち鵜飼を始めるに当たり、ウッティーたちに最も親しまれているとして白羽の矢が立った。同協会には女性の鵜匠が2人いるが、「放ち」専任の鵜匠となれば女性初となる。