静岡市の清水港を農産物の輸出拠点にしようと、国土交通省や静岡県が力を入れている。日本産の野菜や果物が人気となっている東南アジアや台湾をターゲットに海上輸送でも鮮度を維持できるように実験を重ね、冷蔵施設を強化。2021年8月に中部横断自動車道の静岡、山梨両県を結ぶ区間が全線開通し、野菜や果物の生産が盛んな山梨、長野両県方面からのアクセスが向上したことも取り組みを後押ししそうだ。
21年12月、清水港近くで国交省が開いた実験会場に鮮やかな静岡産イチゴや山梨産ブドウ、長野産リンゴが並んだ。輸出にかかる時間を考慮し、冷蔵コンテナに積み込んで20日間が経過したものを用いて担当者が台湾などでの販売を想定して色や香り、味を確かめた。JA静岡経済連の望月洋平さんは「予想よりも品質が維持されている」と話した。