山梨県は1日、県民の県外への移動や県外からの来訪者に対し、ワクチン接種など安全性を担保したうえで行動するよう要請した。健康上の理由などでワクチン接種ができない人には検査による陰性確認を受けるよう求めた。
11月30日に国内で初めて新たな変異型「オミクロン型」の感染が空港検疫で確認されたことから、長崎幸太郎知事は「2020年度は年末年始に感染拡大がみられた。(21年度も)年末年始に感染が再拡大して第6波の到来が懸念される。一段と高い警戒感で対応する必要がある」と訴えた。
県はほかに、過去にクラスター(感染者集団)が発生した高齢者施設や障害者施設などの施設管理者に、未接種の従業員に対してワクチン接種を強く勧めるよう要請した。
県内では接種対象となる12歳以上のうち約85%が2回目の接種を終えた。長崎知事は「新たな変異ウイルスに対するワクチンの効果は検証中だが、コロナから自身を守る重要な防波堤であることに変わりはない」と指摘。未接種者が県内で11万5000人いることを踏まえ「オミクロン型に対する社会的脆弱性を否定できない。オミクロン型の波が押し寄せる前に可能な限り接種を受けてもらいたい」と呼びかけた。