新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種を巡り、山梨県の長崎幸太郎知事は10日の記者会見で、過去に政府によるワクチン分配が遅れたことを念頭に「ワクチンが足りる、足りないなんて話で振り回されるのは二度とごめんだ」と述べ、政府に対し接種に関する方針を早期に示すよう求めた。
長崎知事は、政府が6月に自治体が運営する大規模接種などの新規受け付けを一時停止し、各自治体が対応に追われた事態を踏まえ「国の足らざる部分を皆で努力して補ってきた。しっかりと早く検討し、結論を出して実行できる体制を整えてほしい」と述べ、迅速な情報共有を要請。また、メーカーが異なるワクチンを打つ「交差接種」の可否や職域接種のあり方など、追加接種に関する政府方針について「私のところには少なくとも報告が来ていない。そういうところが全く決まっていないというのはいかがなものか」と苦言を呈した。
一方、衆院山梨2区選出の堀内詔子ワクチン担当相は10日の会見で、3回目接種について「次の感染拡大に向けて安心確保のための取り組みの全体像の中で、今月前半にお示しできるように検討を進めている」と述べた。
【梅田啓祐】