東京パラリンピック警備のため東京都内に派遣された山梨県警の警察官らが宿舎内での飲酒会合後に外出し一般人と口論になるトラブルを起こした問題。県警は17日、主導した30代男性警部補ら3人を減給(10分の1)1カ月の懲戒処分とした。県警は「警察に対する信頼を裏切る事案」として再発防止に努める姿勢を示しているが、県民との信頼関係は大きく揺らいだ。【田中綾乃】
減給処分となったのは、30代男性警部補のほか、派遣部隊の責任者だった40代男性警部、警部の上司に当たり東京に派遣されなかった50代男性警視。他に外出したり飲酒会合に出席したりした7人が本部長訓戒や所属長注意の処分を受けた。また警部補は本人の申し出で2階級降格し、巡査長となった。
県警監察課によると、派遣先では、宿舎の内外で飲酒を禁止しており、不要不急の外出も禁じていたが、警部は派遣前に警視に飲酒の可否を相談し、警視が容認していた。また、派遣後に警部は警部補に対し、少量の飲酒を認めたという。
大泉雅昭警務部長は「全国警察が一丸となってパラリンピック警備に取り組んでいる中、本県警察官がこのような事案を起こしたことは誠に遺憾であり、改めて県民の皆様に深くお詫び申し上げます」とのコメントを発表した。