山梨県富士吉田市は13日、2年ぶりに開山した今年の富士山夏山シーズン(7月1日~9月10日)の吉田口登山道の登山者数を発表した。登山者数の合計は6万5519人で新型コロナウイルスの流行以前の2019年(18万5807人)の35・3%にとどまった。計測を始めた1981年以降、過去最低となった。【山本悟】
市によると、72日間の今年のシーズンで、1日の登山者が最も多かったのは、シーズン終盤で好天に恵まれた8月28日の3389人で、最も少なかったのは、台風9号と秋雨前線の影響で荒天だった8月15日の7人だった。登山者が3000人を超えたのは、19年は22日あったが、今年は8月28日の1日だけだった。
登山者数が減った要因について、市富士山課は、コロナ禍で全国的に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により人の移動が制限され、期間中の週末やお盆時期に天候不順に見舞われことなどを指摘した。
夏山シーズン中の登山者数は今年を除き最も少なかったのは、1993年(計57日間)の8万614人。最多は、女性登山者が急増した山ガールブームの2010年(計62日間)の25万9658人だった。