県内の宝飾品産業を盛り上げようと、県は、真珠の生産が盛んな愛媛県と連携する。第1弾として両県の技術を使ったコラボジュエリーを試作した。今後、製品の開発や販売で連携していく。
長崎知事は昨年6月に愛媛県を訪れ、中村時広知事と意見交換。宝飾品の生産が盛んな山梨県と、真珠の生産が盛んな愛媛県で連携していくことで合意した。
今回は、愛媛県宇和島市で真珠の養殖・加工を行う「土居真珠」と、甲府市の宝飾品メーカー「クロスフォー」をマッチング。土居真珠の真珠を使い、クロスフォーがデザインと製作を担当した。
試作品はピンブローチで、直径9ミリの大ぶりな真珠を使い、台座は愛媛県が開発した花「さくらひめ」をモチーフにデザインした。クロスフォーの特許技術「ダンシングストーン」を使ったダイヤモンドもあしらった。
デザインを担当したクロスフォーの桜林亜沙美さん(35)は「真珠の美しさを生かし、愛媛の名前の由来の女神をイメージしました」と話す。
ピンブローチは10日から12日の間、甲府市のアイメッセ山梨で開催中の山梨ジュエリーフェアで展示している。12日には会場内で両県の産地をPRするセミナーも開く予定だ。
県産業振興課の三科吾諭子課長は、「ジュエリーの産地の山梨県と真珠の産地の愛媛県は連携できる要素が多い。コラボ商品の開発のほか、販売促進策でも両県で連携していきたい」と話している。