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2022/09/30 ,

蚕の命、食べて生かす 富士川の農家、処分に葛藤 サナギ・毎月15キロ出荷 みそ漬け、カレーに /山梨

蚕の命、食べて生かす 富士川の農家、処分に葛藤 サナギ・毎月15キロ出荷 みそ漬け、カレーに /山梨

 かつて養蚕王国として知られた山梨県の養蚕農家が、昆虫食ブームを背景に、食用として蚕のサナギの出荷に取り組んでいる。蚕の繭は生糸の他に化粧品、医療用縫合糸などの原材料としても活用される一方、中のサナギは処分せざるを得ず、農家では「命ある蚕を無駄にするのは忍びない」と役立てる方法を模索していた。昨年、昆虫食の専門業者からみそ漬けとして販売されると人気を呼び、今年4月からはカレーとしての販売も始まっている。【山本悟】
 青々とした桑の葉の上で動かなかった蚕が突然、頭を持ち上げ動き出した。白色で黒い斑点模様の体長は約4センチ。「お目覚めだ。かわいいでしょう。蚕も寝るんですよ」。日本三大急流の富士川を見下ろす富士川町の丘陵部にある養蚕場で、電動式の蚕棚をのぞき込んでいた芦沢洋平さん(35)は蚕を見つめながら説明してくれた。蚕の幼虫はサナギになるまで脱皮を繰り返すが、脱皮前の準備のため睡眠を取るように体を休めるのだと…

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