山梨県は17日、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の適用対象となる見通しとなったことを受け、適用された場合も酒類を提供できるよう国と交渉していることを明らかにした。現時点で国からの判断は示されていないという。県は重点措置を感染拡大地域に絞って適用する方針で、県の対応については18日にも発表したいとしている。
県は独自の感染対策に関する認証制度「やまなしグリーン・ゾーン認証」に基づき、飲食店などに高度な感染対策を求めている。また、県は現在、飲食店などに22日までの休業要請を出しているが、認証施設は午後8時までの営業時間の短縮を選択できるようにしており、その際、酒類の提供は制限していない。
重点措置が適用されると、対象地域では飲食店での酒類の提供は原則停止だが、感染が「下降傾向にある」と知事が判断すれば午後7時まで酒を出せるようになるとされている。
県の担当者は「感染拡大の防止には人流の抑制が重要で、県の休業要請はその補完としての施策だ。酒類の提供で大きな感染が発生するというエビデンス(証拠)は示されていない。感染対策に投資や努力をしてきた事業者に酒類提供の停止理由を説明できない」と述べた。