日蓮宗の総本山・身延山久遠寺で26日、周辺地域の活性化を考える会合が開かれた。同寺の関係者や観光業者らが出席。新型コロナウイルスの影響で冷え込む地域の観光について、国の制度を活用して促進する対策などを話し合った。
県によると、身延山を含む峡南地域の観光客数は県内全体の1割未満という。コロナ禍が始まった2020年には、観光客数が前年から約44%減の135万人に低迷するなど、苦境が続く。
会合では、宗教法人が関わる事業でも補助金が受けられる国の制度について、文化庁の担当者が説明。高野山で知られる和歌山県高野町での計画が先進事例として紹介された。同町では、観光施設同士をつなぐストーリーをつくり、ツアーやイベントを企画。国の補助金約2億5000万円が決まっている。
会合に出席した身延山観光協会の佐野慈一会長は、「身延に足りないのは周辺地域の盛り上がり。ぜひ地域活性化を形にしたい」と話した。