山梨交通（甲府市飯田３丁目、雨宮正英社長）の「ＹＫタクシー」は、空気清浄機や空気清浄度が確認できるモニターを備えた「ニューノーマルタクシー」を５台導入した。安全性をアピールし、新型コロナウイルス禍での利用促進につなげるのが狙い。同社によると、同車両の本格導入は県内初で、さらに導入を進める考えだ。 山梨交通によると、導入したニューノーマルタクシーは、浮遊ウイルスを９９・９９％以上除去できる空気清浄機を完備。モニターで清浄度を可視化し、６段階で表示する。車内に飛沫が飛び散るのを防ぐシートを設置し、「光触媒 抗菌・抗ウイルス加工」を施している。 通常のタクシーも１分半程度で車内の空気を入れ替える換気機能があるが、利用者により安心して乗車してもらおうと、ニューノーマルタクシーの導入を決めた。新車両５台全てが車いすのまま乗車できるスロープ付きで、今月中に運行を始める。国土交通省関東運輸局によると、空気清浄機などを備えたニューノーマルタクシーは都市部を中心に徐々に導入が進んでいる。 タクシーやバスなどの公共交通機関は新型コロナによる外出自粛や、出張、観光といった移動機会の減少で打撃を受けている。ＹＫタクシーでは、新規感染者が減少した昨年１０月以降は利用者が回復傾向だったが、感染が急拡大した今年１月以降は感染拡大前との比較で３割以上の減少となっている。 担当者は「感染拡大前の状態に戻ることは難しい。少しでも安全に安心して利用してもらえる環境を整えていく」と話している。 ＹＫタクシーは「非接触」の流れを受け、ＩＣカードで支払う電子マネー決済やＱＲコードを読み取るスマートフォン決済にも対応している。
タクシーに空気清浄機（山梨日日新聞)
