富士吉田市向原地区の小正月の伝統行事「オカタブチコウ」が新型コロナウイルスの感染防止のためコミュニティー共用施設・向原会館で9日に開かれた。道祖神に扮(ふん)した中学生が新婚家庭を訪問し、家内安全などを唱えてご祝儀をもらう行事。地区の新婚家庭や道祖神に扮する中学生の減少に加えて、コロナ禍という新たな課題を住民の熱意で乗り越え開催された。
道祖神祭りで行われるオカタブチコウは、新しく嫁いできた「お方(お嫁さん)」の尻や腰を正月十五日に粥を煮る棒(粥杖)で打ち、家内安全などを祈る習俗を伝える。地区の中学2年生男子が道祖神(天狗(てんぐ))、おかめなどの面をかぶって地区を練り歩いて新婚家庭を訪問。新婚夫婦がご祝儀を差し出し、金額に満足がいかない道祖神らは満足のいく金額が提示されるまで増額を要求して、ヒノキの御幣を打ち付けて暴れる。金額…