山梨市は結婚式場などを手掛ける「八芳園」(本社・東京)と連携し、規格外の市産フルーツを使った商品開発に取り組んでいる。同社が落果などで出荷できない桃やブドウを農家から買い取り、ピザとして商品化。都内で販売し好評だといい、市担当者は「今後も連携して取り組みを進め、地域の活性化につなげたい」と話している。 市と同社は3月、規格外の市産フルーツを使った商品開発に関する包括連携協定を締結。同社はフードロス削減を目的とした「フルーティピッツァプロジェクト」を立ち上げ、取り組みを始めた。 今夏、落果した桃を使ったフルーツピザを作り、都内にある同社経営のショップで販売したところ、客に好評だったことから、着色不良などで出荷できなくなった巨峰とシャインマスカットにも着目。2種類のブドウをふんだんに使ったピザも開発し、販売している。 11月上旬、「地元の人たちにもフードロス削減や取り組みについて知ってもらいたい」と街の駅やまなしと、道の駅花かげの郷まきおかの市内2カ所で、ピザの販売会を開催。市内外から多くの客が訪れる盛況ぶりだった。今後もキッチンカーを使い、定期的に市内で販売する予定という。 現在は、市内で栽培され規格外となったイチゴを使ったピザの開発も検討していて、同社担当者は「規格外となってもフルーツの味は変わらない。ピザを通して、山梨市の魅力を知ってほしい」と話す。 市地域資源開発課の担当者は「積極的に取り組んでくれていて、感謝している。商品開発だけでなく、ふるさと納税の返礼品についても一緒に考えていければうれしい」と話している。
規格外の山梨市産果物 ピザに(山梨日日新聞)