長野県辰野町で12日に発生したトナー工場の爆発事故に関し、コニカミノルタは13日、オンラインで記者会見を開いた。同工場では7月にも爆発を伴う火災が起きたばかり。原因究明を急ぐとともに、同じトナーを生産している甲府市の工場でも緊急点検を検討する。
工場を運営する子会社のコニカミノルタサプライズ(甲府市)のいばら木正史社長は「迷惑、心配をかけ誠に申し訳ない」と陳謝した。
事故の起きた辰野工場の稼働再開の時期は未定。警察などによる14日の現場検証を踏まえて原因の特定を進める。トナーの乾燥工程で起きた7月の火災は、静電気による粉じん爆発だったことが分かっている。
複合機向けなどのトナーは辰野工場のほか甲府工場でも生産している。前回は辰野で約1カ月間、生産が止まったが、備蓄や市中在庫もあり供給に大きな影響は出なかったという。
コニカミノルタの大幸利充専務執行役は「再度の爆発であり徹底的な究明が必要。(停止が)長期になることも覚悟して影響を見極めたい」と述べた。
今回の事故は12日午後5時15分ごろに起きた。人的被害はなかったが、工場棟2階の生産設備1台と3階の一部外壁が損傷した。7月6日の火災発生後、再発防止を進めて8月7日に稼働を再開したばかりだった。