新型コロナウイルス感染拡大に対応するため、県は12日、飲食店などへの休業と大規模集客施設への休業または入場制限の要請を行うと発表した。期間は14日から22日まで。対象施設や協力金などの具体的内容については13日に公表する。
対象は県内全域の飲食店と大規模集客施設。テイクアウトや宅配営業、生活必需品を販売するスーパーなどは除かれる。
長崎幸太郎知事は、6日に発出した県民へ不要不急の外出や県外からの観光目的の来県の自粛を求める「臨時特別協力要請」を補完するための措置と説明。「今後必要があれば、国へのまん延防止等措置、または緊急事態措置の適用の要請についても、ちゅうちょなく行っていく」と話す。
今回の休業要請は、医療提供体制の確保が目的だ。県は「感染者全員が入院または宿泊療養施設において治療・療養できる体制を可能な限り維持する」とする理念に基づき、病床や宿泊療養施設を増強してきた。
宿泊療養施設について、富士河口湖町の「東横イン富士河口湖大橋」の255室に87室を加えて、14日から療養者の受け入れを始める。また、北杜市の「若神楼」も8日から受け入れを再開しており、甲府市内の施設とあわせ、3施設で計最大536室を確保したとしている。
また、病床についても医療機関と協議しており、現時点で確保している305床に加えて30床を超える増床も見込んでいる。長崎知事は「感染者が1日に60~70人で推移した場合は、自宅療養をお願いする状況は回避できると考えている」としている。(三ツ木勝巳)