ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種の積極勧奨の再開決定を受け、同ワクチン薬害訴訟全国原告団・弁護団は12日、厚生労働省で記者会見を開いた。「深刻な被害実態を無視した不当な結論だ」との抗議声明を発表し、さらなる治療法の研究や、接種を考える人への正確な情報提供を国に求めた。
原告団の一人で福岡県の梅本美有さん(23)は体中の痛みや倦怠感に悩まされ、今でもベッドの上で過ごすことがよくあるといい、「ワクチンのせいで私の人生はめちゃくちゃになった。私たちの被害から目をそらさないでほしい」と訴えた。山梨県の望月瑠菜さん(22)は「接種当時と何も変わらない。国に寄り添ってもらっていると思えたことは一度もない」と涙ながらに話した。
弁護団によると、接種者が健康被害を訴え国と製薬会社に損害賠償を求める訴訟は各地で起こされ、原告は130人。〔共同〕
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