１０月３１日の衆議院選挙は山梨１区２区ともに自民党が制する結果で終わりました。
その一方で、山梨県内の各政党の任期満了まで９か月をきった来年の参議院選挙を見据え動き出そうとしています。
衆院選挙の結果、県内の選挙区選出の国会議員は、参院議員で立憲民主党の宮沢由佳さん以外は全て自民党が抑えたことになります。
その宮沢さんは来年改選を迎えますが、自民党はこの衆院選勝利の勢いで参院選も勝利し、現在の区割りになってから初めての県内選挙区制覇を目標にしています。
その自民党県連は、森屋宏会長が県議団の分裂の責任を取るとして皆川巌会長代に既に辞表を預けていますが、混乱を避けるため任期を衆院選が終わるまで延長している状態です。
複数の県議からは衆院選で結果を出した事で森屋会長の続投を容認する姿勢が多い一方、「結果よしではなく県議団分裂のけじめはつけてほしい」といった不満はくすぶっていて執行部体制の見直しを求める声も挙がりそうです。
また来年の参院選に向けては数人の県議の名前も浮上していて、候補者の速やかな選考も課題となりそうです。
一方、立憲民主党は参院選で議席死守が至上命題となります。
改選を迎えるのは旧民主党の重鎮・輿石東さんの後継者である宮沢由佳参院議員。
参院選は全県１区の選挙ですが、衆院選で立民は１区２区共に自民党に敗れました。
更に宮沢さんが初当選した２０１６年の参院選では、約１万票の差をつけて勝利していた大票田の甲府市で、自民党候補に逆に約３０００票の差をつけられたことに衝撃と危機感が広がっています。
宮沢さんは取材に対し「出馬についてはコメントしない」と参院選への進退を明らかにしていませんが、県連幹部は「現職の宮沢さんの出馬は既定路線で衆院選の検証を踏まえて支援体制などを構築していきたい」としています。
また宮沢さんは野党統一候補として当選しましたが、次の参院選でも実現できるかは決まっていません。
秋の政治決戦を終えたばかりですが、各党は来年の夏の選挙に向けて走り出すことになります。
