山梨労働局が1日発表した8月の山梨県内の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍となり、7月に比べ0.05ポイント低下した。7カ月ぶりの低下となった。有効求職者数(同)が1万3227人と前月比1.8%増えたのに対し、有効求人数(同)が1万6389人と同1.9%減少した。有効求人は7カ月ぶりに減少し、有効求職者は6カ月ぶりに増加した。
生方勝局長は今後について「有効求人倍率は低下したが、県内のまん延防止等重点措置が既に解除され、首都圏の緊急事態宣言なども解除になり、県内経済に対する期待感が高まっており、新規求人は今後も底堅く推移するとみられる」と述べた。
8月の新規求人数(原数値)は4913人で、前年同月比19.0%増加した。産業別求人は製造業が同15.5%増えたほか、製造業などへの派遣を含むサービス業は同68.9%増えた。宿泊・飲食サービス業も前年同月比では48.0%増えたが、7月に比べ求人を抑える動きが見られたという。
同労働局は「求人は引き続き堅調だが、半導体・原材料不足や東南アジアの新型コロナウイルス感染拡大によるサプライチェーンの影響で生産調整がみられた」とした。
一方、コロナの影響による解雇・雇い止めは9月30日現在で累計966人。9月は45人と2カ月ぶりに増加した。うち36人を非正規が占めた。