東京五輪・パラリンピックをきっかけとしたインバウンド(訪日外国人客)特需を当てにしていた宿泊業者は、新型コロナウイルスの感染拡大で大打撃を受けた。「本来なら繁忙期のはずなのに…」。観光のハイシーズンを前にため息が漏れる。
「五輪を起爆剤に外国人客が来てくれると期待していたのに……」。富士河口湖町のゲストハウス「Dot Hostel&Bar」の運営会社社員、久田健さんは残念そうに話す。かつては雄大な富士山を見ようと外国人客が押し寄せたが、今夏の予約率は宿泊定員の3割程度だ。
国が五輪に向けてインバウンド施策を強化する中、2019年1月に開業。宿泊者同士が交流できる共用スペースが人気で、宿泊者の約8割は外国人だった。