山梨県は9日、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の適用が12日を期限に解除されることを受け、県内全域に出していた酒類提供の停止要請を13日から解除すると発表した。県独自の感染対策に関する認証制度「やまなしグリーン・ゾーン認証」を取得していない飲食店などには引き続き26日まで休業を求める。
また、県は12～39歳を対象とした若者ワクチン接種センターを山梨大学医学部キャンパス（山梨県中央市）に設置すると発表した。約3300人を対象に15日から予約を受け付け、27日から接種するという。
一方、例年春に実施し2021年度は10月22～24日に延期開催を予定している県内最大級の祭り「信玄公祭り」について、長崎幸太郎知事は「首都圏で緊急事態宣言が延長されたため、開催延期を考えざるを得ない」と述べた。長崎知事は「春まで延期」としており、事実上、今年度の開催中止を検討することになった。
このほか、県は9月12日まで小・中・高校に分散登校やオンライン授業の導入を求めているが、13日以降は求めないことにした。修学旅行や宿泊研修など共同生活や飲食をともにする機会のある学校行事は30日までの間、可能な限り延期するよう引き続き求める。
県内の8日まで1週間の新規感染者は267人（発表日ベース）と、ピーク時の半数以下に減り、コロナ向け病床（367床）の使用率も9日午前0時時点で50.7%まで下がっている。
県は宿泊療養施設を現在673室確保しており、このうち479室は医師や看護師らが常駐し、「臨時的医療施設」に該当する医療強化型としている。さらに近く966室まで増やす方針で、長崎知事は「量だけでなく、医療の質も安心して療養に専念してもらえる体制を確保している」と強調した。
