社会人になってもうすぐ20年。
2人の子どもも小学生になり、おむつ替えや離乳食づくりに明け暮れていた日々が随分遠くなった。そして所属組織のルールにも慣れ、仕事が回るようになってきた頃から、漠然とした不安を抱くようにもなっていた。安定した毎日は確かに心地よいが、急速な社会の変化を考えると、それは長続きするとも思えず、もっと「学ばなければ」、「変わらなければ」といった焦りだったように思う。幸いにも所属組織から出向する機会を得て、3年前に新たな環境に飛び込んだ。3年前に比べると、日々の業務は大幅に増え、圧倒的に大変な毎日だが、驚くことにワクワクしながら日々を過ごしている。
最近、経済産業省が「越境学習」を推進していることを知った。越境学習とは、ビジネスパーソンが所属する組織の枠を越えて学ぶことであり、「知の探索」によるイノベーションや、自己の価値観や想いを再確認する内省の効果が期待されている。その重要な要素は、「社会課題の現場」と「摩擦」と「多様なステークホルダー」とのことである。自分自身、組織の枠を越えて学ぶことの意味をしみじみ実感しているところである。