8月20日には、103人の感染が発表され、山梨県内でも初めて1日で100人を超えました。
8月の合計は2079人と、月別の過去最多を大幅に更新していて、こうした傾向に感染症の専門医はある懸念材料を指摘しています。
県内の8月1か月間の新型コロナ感染者は、2079人で月別の過去最多を大幅に更新したほか、今年1月から7月までの累計をも上回り、感染が急拡大しました。
感染症の専門医で県の専門家会議のメンバーでもある山梨大学医学部附属病院の井上修医師は「今後、再び感染拡大に転じる可能性もあり、今は警戒を緩めてはいけない」としています。
「今の半分以下にならないと。まだ1日40人前後というのは、山梨県としては油断してはいけない」(山梨大学医学部附属病院・
井上修医師)。
また現在、県内に適用されているまん延防止等重点措置も現段階で明らかな効果は見られていないと言います。
「一番期待するのは、人の流れが減ることだが、数としては減ってはいるが、去年の今頃と比べると1.5倍から2倍くらいの方が、県外から県内に来て滞在していくので、去年と比べると多いというのが心配な点」(井上修医師)。
そして、再び感染が拡大する恐れのある懸念材料もあるといいます。
「新学期が始まって夏休みシーズンも明けて、今度は仕事や学業での人流の増加がある。今までの株だと小学校の中で、子どもから子どもへの感染の広がりはあまりなかったが、8月を見ると、保育所内や学校の生徒の若い方々の間でも広がってしまう事例が起きていた」(井上修医師)。
これは、変異ウイルスのデルタ株の感染力の強さがあると指摘しています。
新学期がスタートする中、家庭内での感染を防ぐ対策を行うことが重要なポイントになるとしています。
「家の中での生活で、どういうところが危ないかというと、家族での団らんの時間や食
事の場面。ワクチンを打っていない方の食事の時間帯、ワクチンを打っている大人の時間帯という形で、子どもが食べている時は大人は待っているとか、食事の時間をずらすのは有効。学校での対応と家での対応と両方きっちりやっていかないと、感染の広がりを防げないと思う」(井上修医師)。