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2023/05/30 ,

JR東海、リニア中央新幹線の山梨県内高架橋を公開

JR東海、リニア中央新幹線の山梨県内高架橋を公開

JR東海は30日、リニア中央新幹線の高架橋の建設現場を初めて報道陣に公開した。甲府盆地の南部を通る地上区間の一部で、高さ21メートルの構造体部分がほぼ完成したという。今後は高架橋の延伸整備を進め、軌道となるガイドウエーなどの設備を橋の上に敷設していく。
公開したのは山梨県富士川町の公園の上を交差する最も工事が進んだ高架橋という。3本の橋脚が長さ76メートル、幅16メートルの橋桁を支える。工事用の仮設階段を上って橋の上部に立つと、眼下には甲府盆地のブドウ畑や家並みが広がった。
高架橋は山梨県駅(仮称、甲府市)から名古屋方面に約10キロメートル進んだ場所にあり、さらに南西方向約1.5キロ先には甲府盆地の地上区間の西端となる南アルプスを貫くトンネルの入り口がある。橋桁はトンネル方面に向かって25パーミルの上り勾配になっていた。
リニア中央新幹線の品川―名古屋間(286キロ)は86%がトンネルで、地上部は延べ約40キロにとどまる。うち甲府盆地の地上区間は最も長い約18キロ。ただ大半を高さ8〜9メートルの防音防災用フードで覆う計画で、車両から車窓の景色はほとんど楽しめそうにない。
JR東海・山梨東工事事務所の中川隆広所長は「地域住民の理解と富士川町の協力のもとで先行して工事が進められた。他の区間も準備が整ったところから工事に着手し、早期開業に向けて全力で取り組んでいく」と述べた。リニア中央新幹線は品川―名古屋間の2027年開業予定で事業計画が進んでいたが静岡県内の着工の見通しが立たず、27年中の開業は困難となっている。
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