新潟県、長野県、山梨県、静岡県は24日、官民連携による観光誘客・周遊を促進するプロジェクトを始めると発表した。新潟県から静岡県を結ぶ高速道路やフェリーの海路を「黄金KAIDO」（街道・海道）と名付け、利用料金を割安にする。4県で協力して情報発信やツアー商品の提供も予定する。
7月から自動料金収受システム（ETC）の利用車を対象に、4県を結ぶ高速道路（新潟西―清水インターチェンジ）を対象に4日間乗り放題プランを設ける。普通車で1万8300円。利用者には静岡市と伊豆市を結ぶ駿河湾フェリーの運賃を半額にする。新潟県本土と佐渡島を結ぶ佐渡汽船も、自動車航送運賃を最大5割引きにする。
「黄金」は各県に金山があることに由来した。佐渡金山（新潟県佐渡市）と土肥金山（静岡県伊豆市）では双方の物産を販売して相互誘客を目指す。両金山の運営会社とフェリー会社2社は24日に協定を締結した。
東京都内で記者会見した新潟県の花角英世知事は「4県を結ぶ観光列車を走らせたり、サイクリングロードをつくったりできないか、他の知事と話している」と述べ、プロジェクトの発展に含みをもたせた。山梨県の長崎幸太郎知事は「（4県は）別々に旅行するイメージがあるが、一体性や多様性を感じられる」とアピールした。静岡県の川勝平太知事は「中央日本4県の観光交流人口の拡大に結びつけたい」と強調した。
