菓子製造販売やホテル事業を手がけるシャトレーゼホールディングスが、甲府市のホテル談露館を買収する方向で調整していることが関係者への取材で分かった。関係者によると、株式会社談露館は先月、新会社を設立、分社化して事業を新会社に移す手続きを進めている。今月29日までに債権者から異議がなければ、30日以降、新会社に旅館業や飲食業の経営権を移し、その後、新会社をシャトレーゼHDに売却する方向で交渉が進んでいるという。来月にも正式に発表する見通しだ。ホテル談露館は、甲府駅前の同業他社との競合に苦戦していて経営再建に乗り出したが、新型コロナウイルスの影響で宿泊や宴会の収入が大きく落ち込むなど赤字経営が続いていた。シャトレーゼHDはホテル事業に積極的で、県内では笛吹市の旅館「富士野屋夕亭」や「かんぽの宿石和」などの経営権を買い取り、今回で5施設目となる。談露館は「現段階で申し上げることはない」とコメントし、シャトレーゼHDは「コメントは控える」と話している。
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