こんにちは。
河口湖でデザイナーをしております、七穂デザインの沢登と申します。
『物価は上がるのに、売上は据え置き。』
この矛盾と日々向き合うのが、今の経営者のリアルではないでしょうか。
「じゃあ、せめて作れるものは自分でやろうかな」って、そう思いますよね。
■ 「チラシ、自分で作っちゃおうと思って。最近、Canvaっていう便利なのあるでしょ?」 ■
これ、すごくよく聞きます。しかも、みなさんご存じの通り、Canvaめちゃくちゃ便利ですよね。お使いの方も多いのではないでしょうか?
センスに自信がなくても、テンプレートを選んで、文字を入れて、ちょっと写真を変えるだけで、それっぽいものがものの数分で完成する…。
まるで、魔法です。
IllustratorやPhotoshopでがりがりと制作を行ってきた私ですが、「あ、もうこれで良くない…?」と震えたほど。
Canvaの大躍進に伴い、方々から「デザイン内製化」なんて話も聞きます。
それほど、デザインは身近で自分の手で作れる時代になってきているんですね。
でも、ここでひとつ、聞かせてください。
■ そのチラシ、本当に“伝えたいこと”が伝わってますか? ■
たとえば、チラシを作ってみたけど——
● 伝えたいことをいっぱい入れたのに、読んでもらえてない気がする
● おしゃれに作ったつもりだけど、手ごたえがない
● うちの商品、なんで伝わらないんだろう…
そんな経験、ありませんか?
Canvaは“作る道具”ではありますが、“伝わる設計”までしてくれないんですよね。
■ じゃあCanvaの利点って?? ■
まず最初に、Canvaの強みを整理してみます。
● テンプレートが豊富でデザインが整っている
● 操作が簡単、ドラッグ&ドロップで感覚的に使える
● 無料から使える
● 思い立ったらすぐに作れる
● SNS投稿や簡易チラシなど、スピードが大事な場面にとても強い
特に、「とりあえず必要」「そこまでこだわらなくてもいい」そんな制作物には、Canvaは非常に有効です。
コストをかけずに、ある程度のクオリティで見せたいとき、これ以上ない味方になります。
■ プロに頼むと何が違うの? ■
よく、「デザイナーって何してくれるの?」と聞かれます。
ひとことで言えば、『伝わるように整える』ことだと私は考えています。
たとえば、事業者さんの頭の中にある「これをアピールしたい」「こんな人に来てほしい」という想い。
それを、まずじっくり聞いて言葉にしていきます。
一緒にお話をしながら、まだ言語化されていない魅力やストーリーを掘り起こし、「どう伝えれば心に届くか」を、丁寧に考えていきます。
その上で、伝える順番、色、形、写真、フォント、余白…等々、すべてに意味を込めて、細部まで“伝わる設計”を組み立てていく。
そして、チラシを見たお客さまに「あ、ここ良さそう」と思ってもらうだけじゃなく、それを手にした事業者さん、営業さん、会社の皆さんが「うちの強みはここだ」と自信を持てるようにする。
それがデザイナーの役割だと考えています。
そうやって作られたデザインは、無言の営業マンとしてずっと働き続けてくれます。
■ DIYも、プロも、どちらも正解。ただ、大切なのは“使い分け”
正直に言えば、すべてをプロに頼む必要はありません。
たとえば…
大事なのは、「今作ろうとしているものの境界線はどこか」という判断だと思います。