峡南地域の観光、飲食業者らでつくる「SZAC(スザク)南山梨」(身延町上之平、矢崎道紀代表理事)などは、峡南地域の食材や伝統産業をPRする旅行ツアーを、身延山久遠寺で開いた。参加者は宿坊に宿泊したり、西嶋和紙と雨畑硯を使った書道の体験をしたりして、峡南地域の魅力を満喫。ツアーの実施は初めてで、団体は今回のツアー参加者の意見を参考に継続開催する方針。 SZAC南山梨によると、峡南地域の魅力を発信しようと、身延山久遠寺の協力を得て10月29、30の両日に開催。県内外から10人が参加し、29日は普段は立ち入ることができない久遠寺の「新書院」で、あけぼの大豆や湯葉、雨畑紅茶など峡南地域の特産品を使った食事を楽しんだ。久遠寺近くの宿坊に宿泊した。 30日には、伝統工芸品の西嶋和紙と雨畑硯を使った書道のワークショップ(体験教室)を開催。身延山ロープウェイに乗ったほか、奥之院思親閣への参拝や僧侶によるミニコンサートもあった。 ツアーに参加した、中央市の団体役員杉野美幸さん(44)は「おいしい地元の食材と丁寧なもてなしだった。峡南地域の魅力を感じることができて、有意義な時間だった」と笑顔で話した。 SZAC南山梨は、ツアーの参加者にアンケートをするなどして満足度や課題を研究し、2回目以降の開催につなげる予定。矢崎代表理事は「実際に足を運び、体験してもらうことで伝わる魅力がある。こうしたツアーを積極的に企画したい」と話した。
身延山久遠寺で旅行ツアー(山梨日日新聞)