山梨県は28日、富士山の山梨側の吉田口登山道（県道）について、調査で安全確認ができたとして7月1日の登山道の閉鎖解除を決めた。これを受け、1日の開山と9月10日までの夏山シーズンの日程が決まった。静岡県側は7月10日の開山（9月10日閉山）を予定している。2019年以来3年ぶりに緊急事態宣言など新型コロナウイルス対策の行動制限がない今シーズンは、登山者の増加が見込まれる。
調査は静岡県などと合同で、5合目から山頂までの登山道と下山道を対象に、残雪の状況や登山道の損傷の有無を調べ、安全性が確認された。
新型コロナの影響で2年ぶりの開山となった昨シーズンは、吉田口登山道の利用者数は合計6万5519人で、計測を始めた1981年以降、過去最低となった。今シーズンは全国的に感染状況が落ち着き、訪日外国人観光客の受け入れも再開され登山者の増加が期待される。山梨県ではコロナ対策として5合目で検温と体調確認を実施し、登山者には検査済みを示すリストバンドを渡す。【山本悟】
