コロナ禍での子供のストレスを解消させ、五感による豊かな感性を育もうと、玉川大(東京都)の学生と山梨県北杜市の木工作家が連携し、山梨県産材の音の鳴る木のおもちゃを完成させた。2023年春から販売するとともに、幼児施設でのおもちゃによる演奏会も構想している。【山本悟】
音の鳴る木のおもちゃづくりは、水源地域の振興に取り組む「やまなし水源地ブランド協議会」(会長・辻一幸早川町長)と玉川大教育学部が2021年7月に共同で立ち上げた「木のオトプロジェクト」の一環。音楽を用いた幼児の教育効果を研究しているゼミの2、3年生約30人がこれまで2回来県し、甲州市の森林や間伐、製材作業などを視察した後、幼児を引きつけるおもちゃのデザインを考案した。
プロジェクトには、北杜市に移住し八ケ岳山麓(さんろく)で活動する木工作家3人が協力。学生のデザイン画をもとに、スギやヒノキなどの針葉樹とサクラ、クルミなどの広葉樹を使い、今年1月に計11点の試作品を完成させた。