全線開通した中部横断道沿線への企業立地が進んでいる。これまでに少なくとも7社が物流センターや工場を建設、もしくは建設予定だ。中部横断道は去年8月に山梨‐静岡間が全線開通し、沿線では企業立地が進んでいる。国土交通省などによると、アクセスの向上を背景に、これまでに口腔ケア製品をつくる「サンスター」や合板製造のキーテックなど、少なくとも7社が工場や物流センターを建設、もしくは建設を予定している。こうしたなか、南アルプス市のエムズ物流が中部横断道沿線に新たに物流拠点を建設することが分かった。甲西工業団地の工場跡地、2万1900平方メートルを約3億5000万円で購入した。跡地には、県内外で生産した製品や資材を保管する倉庫などを建設する方針だ。現場は、中部横断道増穂インターチェンジから車で5分ほどの場所にあり、物流拠点の建設は全線開通が決め手だったという。一方、山梨県によると、今後の企業立地に向けては事業用地の少なさが課題となっている。県内では森林や農地が占める割合が多く、県は経済効果が大きい医療機器分野など成長産業の誘致を進めたい考えだ。県は助成制度や税制上の優遇措置について周知を進め、企業立地を促進させる方針だ。
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