戦国武将・武田信玄のかつての居城「躑躅ケ崎館(つつじがさきやかた)」跡に創建された武田神社で採取した酵母を使用し、甲府市産ブドウ100%で醸造したワイン「甲府ロゼスパークリング2021」が完成した。3000本限定で、16日から山梨県内で販売するほか、製造元の甲府ワインポート(甲府市)のオンラインショップでも販売する。
山梨大学ワイン科学研究センターが武田神社で酵母を採取し、甲府ワインポートが甲府市産のマスカット・ベーリーAと甲州ブドウを使って醸造し、マツムラ酒販(同)が県内での販売を担当する。720ミリリットル入りで2970円。
山梨大ワイン科学研究センターの柳田藤寿教授は「2019年の甲府開府500年を記念して、武田神社のお堀の水から酵母を採取し、これまで白と赤(のスパークリングワイン)を造ってきた。世界的にロゼブームなので今回、ロゼを造った」と話した。
甲府ワインポートの久保寺慎史社長は「果皮と実を一緒に低温で醸し発酵した。一般的な甲州ワインの爽やかな味わいに厚みが出て、香りが増している。香りはクランベリーなど赤い実の香りに、後ろから甲州のバナナやシナモンなどの香りがして厚みがある。味は酸味があり炭酸ののどごしがよくなっている。色はピンクにゴールドがかかった新しいワインの色合いになっている」と述べた。