県立考古博物館で30日、企画展「甲府城のすべて~石垣と瓦の考古学」が始まった。甲府城は、安土桃山時代から江戸時代にかけて築かれ2019年に国史跡に指定された。展示では、同時代に築かれた他県の城の出土品と甲府城の瓦や石垣を比べ、城の全容に迫る内容だ。城は武田氏滅亡後に「甲斐の国」を手に入れた、豊臣秀吉の重臣浅野長政親子の手で築かれたとされる。大小さまざまな大きさや形の石を積み上げた「野面積み」と呼ばれる石垣は甲府城ではもっとも高い場所で17メートルあり、豊臣政権の権威のシンボルだ。関東への抑えとして、秀吉の対家康戦略の最前線だった甲府城。その歴史的な価値を改めて考える企画展は、県立考古博物館で11月23日まで開かれている。
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