山梨県がまとめた7月の宿泊旅行統計調査(速報値)によると、県内の延べ宿泊者数は47万8800人と2020年7月(27万8900人)の1.7倍に増加した。新型コロナウイルスの影響がなかった19年7月(88万3500人)に比べると46%減少した。
県観光文化政策課は「7月は県民向けの宿泊割りの効果があったほか、高齢者のワクチン接種が進んだことで観光客が増えた」と分析する。外国人宿泊者は5840人で、19年7月(19万9800人)と比べ97%減少した。20年7月(1180人)と比べると4.9倍に増えており、「東京五輪フランス代表の事前合宿を受け入れた自治体が複数あり、フランス人の宿泊が一時的に伸びた」とした。
ただ、8月は県内で感染者が2000人以上に急増した。「県内もまん延防止等重点措置の対象となり、県民向けの宿泊割りも停止した。全国的にも感染が拡大し、8月の宿泊者の減少要因となる」(同課)と指摘する。10月からは全国で緊急事態宣言などが解除になり、県民割りも再開する。「高齢者に限らずワクチン接種がさらに進むため、増加が期待される」とした。