富士山がコンビニエンスストアの上に乗ったような写真を撮ろうと外国人観光客が押し寄せ、山梨県富士河口湖町が撮影スポットに設置した黒い幕について、町は25日、今秋までに茶色い別素材に張り替える方針を明らかにした。幕は設置後から、編み目を広げたような穴が複数開けられ、縦に破れる被害もあった。新たな幕は、編み目の細かい丈夫な素材にする。
町によると、新たな幕は、黒い幕(遮光ネット)と同様に風を通すビニール製だが、編み目が細かく丈夫で、指などで広げにくい素材を選んだ。色は、景観に配慮して茶色にした。幕設置のニュースを見た企業からサンプルとして提供があったという。
渡辺英之町長は、5月の定例会見で「黒だとちょっとイメージが悪い」と述べ、別の色に張り替える意向を示していた。
黒い幕は5月21日の設置以降、編み目を広げたような穴が相次いで見つかり、一時は約10カ所に穴が開いていた。6月24日には縦に10センチほど破れているのが見つかった。同22日にも同じ場所が破れ、職員が補修したばかりだった。町は何者かが破った可能性が高いとみている。【野田樹】