富士山がコンビニエンスストアの上に乗ったような写真を撮ろうと外国人観光客らが押し寄せていた山梨県富士河口湖町。マナー違反の撮影を防ぐため、町が設置した「黒い幕」に7日、経緯を説明し、ほかの撮影スポットを案内する「QRコード」が貼り付けられた。
町が、ホームページに「黒い幕の理由と観光客のための情報」と題したコーナーを設け、QRコードを読み込むとアクセスできる。
経緯の説明は、英語や中国語など4カ国語。狭い歩道が混雑し、横断歩道のない場所で道路を渡るなど非常に危険な状況だったとし、「多くの観光客を歓迎するため、ご理解とご協力をお願いします」と呼びかけた。
また、町内にある富士山の撮影スポットを英語で紹介。季節の花と富士山を楽しめる河口湖畔の大石公園をはじめ、精進湖や西湖周辺も案内している。町観光課は「観光客を分散し、少しでも長く町内を周遊してほしい」と説明する。
「黒い幕」について、町は「色の印象が悪く、穴を開けられる被害もあった」として、他の色で丈夫な素材に張り替えることを検討している。【野田樹】