山梨県南アルプス市の農業法人「カンジュクファーム」は、仮想空間「メタバース」で「アバター(分身)」を通じて、桃やブドウなど山梨県産フルーツの販売を始めた。仮想空間でも対面で会っているように話せる魅力に着目。新たな取引先との出会いに期待し、販路拡大を狙う。
「遠くにいる消費者とも血の通ったやりとりをしてみたかった」と話すのは、同社代表取締役の生駒直之さん(33)。生駒さんが見つめるノートパソコンの画面では、帽子をかぶり白いシャツを着た同社のアバターが、仮想空間の街の中を生き生きと歩き回る。
アバターを通じて相手と声で会話ができ、自社サイトへの誘導や、旬のフルーツ栽培のPRも可能。今後はリアルタイムで果樹畑での作業の様子を発信したいという。